耐震診断とは来るべき大地震に対して、建物が安全かどうかを調査することです。
阪神大震災では10万棟以上の建物が倒壊し、6千名以上の犠牲者が出ました。その犠牲者のほとんどが倒れた建物の下敷きになって亡くなられています。
では、どうしてこのように多くの建物が倒壊したのでしょうか。
建物は新築するときに、その時期の建築基準法に基づいて耐震設計がなされます。建築基準法は、昭和56年(1981年)に改定され現行の新耐震設計法になりました。それ以前に旧基準で建てられた建物は、現行基準に比べて耐震性能が劣ります。現在でも、昭和56年以前に建てられ耐震性に問題のある建物は、木造住宅で約1,000万戸(41%)、共同住宅などで約150万戸(7%)あり、耐震診断をできるだけ早く実施されることが望まれています。